土曜日

機転 (平成編)

 

あるホールで突然、天井からパチンコ玉が

雪崩のように落ちてきた。

昔の設備で、玉場が店舗の一角にあり、

(遊技玉を一か所に集め、そこで研磨し、

各台にまた振り分けていた。)


天井裏からレールを通して各島へ、

各遊技台へ。

天井裏のレールが割れていたようだ。

天井に玉が溢れこぼれ、ついに重さに

耐えきれずに天井が落ち、

上から遊技客に直撃だ。

 

大変だ。

遊技客にけがはないか。

営業ができない。

 

何よりもこの不祥事の風評被害も怖い。

 

とっさにその店舗の責任者は、

すぐに営業を止め、遊技客の持玉を交換させ、

その場にいた遊技客に1万円札を枚ずつ

配って閉店し、事故はなかったことにした。


業者を呼び夜通しで天井を修復させ、

翌朝、普段通りに開店したのだ。

当時はこのくらいの裁量があったのだね。

 

それ以降、どの店舗も玉こぼれの

早期発見のため天井に遊技玉が

通るくらいの穴を各所にあけた。

こぼれてもすぐにわかるように。

 

しかし、さすがになかったことにはできず、

新聞には載ったけどね。




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