火曜日

田舎暮らし


このところ、ぼんやりと、65才から田舎暮らしを考えて

いた。ネットで検索し、最初は、古民家を中心に検索して、

築100年、敷地も広く、隣家とも離れている300万円の

物件に興味を持った。

 

YouTubeで、同じような物件で手直しをしながら奮闘・改築

している様子を見る。みな若い。映像で面白おかしく紹介され

ている。

 

カウントダウンが始まった初老のオレには無理だろう。

 

古い木造建築で現状のままなら、冬の寒さに耐える忍耐力も

気力も自信もなく、何よりも妻が納得しないだろう。

修繕費に、それなりの費用を見積もる必要もある。

 

次に、坪一万円で100坪購入。廉価な平屋を建て、家庭

菜園や鶏を数羽放し飼いできるような環境なら、どうだろう。

たまに子供、孫が遊びに来られるくらいの立地で、駅からは

離れるが、極端な山の中では困る。

廉価でも新築なら快適に過ごせるだろう。

 

地図を見ながら、周辺の環境を調べ、過去に行った土地勘のある

売地があった。最寄りの駅までは車で30分ほど、そこまで行けば

大きな商業施設もある。

 

いまから、土地だけ購入しておこうか。

年内に視察に行ってみようか。

 

考え思ううちに、今住んでいる家の立地も20年前に大阪

から引っ越す際は、いざ田舎へ、の感覚だった。

 

最寄りのJRの駅まで歩いて30分。

そこに行けば大きな商業施設もある。

 

3年前に住宅ローンも完済し、同時期に屋根・壁の全塗装も

したばかりだ。鶏は飼えないが、犬猫は飼える。

庭で焚火はできないが、バーベキューならできる。

家庭菜園は、プランターならできる。

 

これは、マインドワンダリングというやつだね。

「心の迷走」

 

今の年代で早まったらだめだけど、

歩いて30分と車で30分。年を取って感覚が同じに

なっちゃって、困ったものだね。




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月曜日


生活介護施設のお迎えの運転手へ行き出して9か月。

担当する私のコースの利用者たちは今のところ平穏だが、

二つ年上の先輩が担当するコースの利用者たちが毎日、

不穏状態で大変なようだ。

 

騒ぐ、叫ぶ、たたく、他の利用者にちょっかいを出す大柄な

男性がいて、車内でかなりの影響力を発揮しているようだ。

 

私はその彼には「ラガーマン」というあだ名をつけていたが、

名の通り体躯は180cm、100kgは超え、停車した車内

から勢いよく飛び出し、鼻息荒く施設へ駆けていく様子を毎日

みると、自分の担当ではなくて良かったと安堵するのだが、

運転中の彼の様子の実態は、わからない。

 

他に以前にも紹介した「綿棒回しの男」「おはよう兄ちゃん」も

同乗しており、共通して男性陣はみなさん体格がよく、初見で、

目の前で、飛び跳ね、奇声を出されると、引いてしまう。

 

私は、車内ではシートベルの装着を外さなければ、なんでもOKと

しているが、ベルトを外して動き回れば、運転に支障をきたすので

NGだ。停車して、REDカードだ。この9か月で2度あったが、

すぐに改善してくれたので、問題なしだった。

 

途中で停車したGPホームのキーパーのおばさん。

何度も、窓ガラスに頭をぶつけている利用者を見て、

 

「怒りたいこともあるよね、わかる、わかる」

 

言葉を発せられない彼らの感情の表現は様々だ。

私は黙って、毎日、彼らを安全に送り届けるだけだ。




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火曜日

なんまいだ

 

南無阿弥陀仏

 

お念仏というものは、私たちの来世往生浄土のためであり、

ご先祖さまたちのご供養のためにお称えするものです。

 祈願とかお祓いのために唱えることはありません。

・・・らしい。

でも、信心深い人は、とっさに口に出すね。

口癖のように、

「なんまいだー」「なんまんだー」「なむさん!」

 

英語圏なら

オーマイゴッド!(あー神様)

韓国人なら

アイゴ!オンマ! (あーお母さん)

 

わが世代は、

インドの山奥で~♪修業をして~♪

ダイバダットの魂宿し~♪

 

「あのくたらさんみゃくさんぼだい」

「あのくたらさんみゃくさんぼだい」

「あのくたらさんみゃくさんぼだい」

レインボー・ダッシュ7!!

 

テクマクマヤコン テクマクマヤコ

で、秘密のアッコちゃん

 

エロイムエッサイム、エロイムエッサイム

我は求め、訴えたり。 

悪魔くんやエコエコアザラク

 

ハリー・ポッターなら、

エクスペリアームス!(武装解除) 

 

オノマトペのように「あちゃー」「しぇー」「ガチョーン」

・・・ごめん。Huzakesugi だね。




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木曜日

調整


パチンコ業界をやめてから3年。この間、パチンコ店を

覗いたのは2回だけ。1度は本当に覗いただけで、打たずに

帰った。もう1度はジャグラーを少し打って、すぐビッグが

かかったので、即止めで2千円ほど勝たせてもらった。

 

業界にいたときは、ほぼ毎日のように近隣のホールを回り、

偵察を兼ねて、サンド(玉貸機)にお金を投じてきた。

 

25歳から業界に入って35年。お遊びとしてのパチンコは

面白かった。検定基準がお上の都合で変わる中でも、業界は

常に抜け道を探し、遊技機の性能(射幸性)も高まり続け、

単純な役物の時代から、デジタルになり、液晶が出て、派手な

バカでかいギミック(演出)の付いた必要以上の性能に変化し

ていく時々の遊技機にそれなりのお金を投入していた。

 

拘束時間も長く、時間潰しの面もあったが、自分は管理職だ、

競合店や遊技機のリサーチだと、格好をつけては1日の大半を

ホールで無為に過ごしていた。

 

当時は自身でも依存症ではないか、と思っていたが、しかし

業界を辞めたとたん、まったく興味がなくなった。

業界とのつながりもピタッと切れて、すべてが泡沫のように

消えてなくなったようだ。

 

パチンコ店で釘調整をしていた。機械の選定をしていた。

なんて、他の業種では何のつぶしが効くわけでもなく、

そもそも釘を調整する行為は、以前にも書いたが、法律

(風適法)違反で、表には出せない。

 

YouTubeでも営業しているホールの調整するさまを見せれば

「バン」どころか、警察の目に留まれば、行政処分だ。

 

あー、俺は裏稼業のような世界で、35年間も働いてきたのか。

なんて自虐的に嘆いても、続けてこられたのは、毎週のように

新しい遊技機の「釘をたたく」行為があったからで、一心に

何時間も集中して、きれいに、正確に、仕上がったときは自己

満足に浸っていたのだから、小さなモノをコツコツ作っていく

のが、好きな性分だったのだろうと思う。

 

どこぞで、昔のパチンコ機を仕入れてきて、ハンマーで釘調整

でもしてみるか。単純に釘をたたく行為だけでも、楽しい

からね。道具は一式、まだ残っている。

 

でも、カンカンカンとうるさくて、まわりのひんしゅくを

かうだけだね。



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