私が業界に入った1986年頃から数年は、
「一発機」ブームだった。
「一発機」には1個入れば終了確定の「完全一発機」、
クルーン等に入ってから当たりの入賞口まで抽選される
「振り分け一発機」
などがあり、前者はゲーム性が単調でプロ受けするが、
稼働はいまひとつだった。
後者は三共「スーパコンビ」に代表されるように、
一般のユーザーにも支持され人気は高かった。
近年、漫画の「カイジ」などでも登場するが、
玉が結構な頻度で飛び込み、そこからクルクルまわり、
手前の穴に落ちれば大当たりする。
調整よりも遊技台の勾配(設置角度)に大きく左右され、
台を立てたり寝かせたりしていた。
普通の遊技台の勾配は、4分5厘が一般的だが、
立てれば玉が暴れて辛くなる機種もあり、
ひどいホールに行くと遊技玉がガラス面に
カチャカチャと当たり、うるさいくらいだ。
昔は「羽根物」の役物のバネを
強く引かれるように調整し、羽根の開閉が早くなって
玉が入りにくくする細工をした。
また、役物の下に紙などを噛ませて、中央に寄せにくく
したりとか色々と姑息なことをしていたね。
ハンドルのバネにも個別に個性があり、
玉とびの良い台は、入賞ルートも決まり易く、
またトランスの電圧が安定する時間は、甘くなるなど
オカルト的な攻略もあったね。
究極のオカルトでいうと、
「遊技台の鍵穴に指を突っ込むと当たる」
と三回権利の「ミルキーバー」など
よくやっていたけど、「バカだねえ」。

写真素材 pro.foto
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