金曜日

くぎ調整③

 

思いのほか出てしまい、

社長に怒られたことはいっぱいある。

逆に「出せ」と言われて、

出なくて怒られたこともある。

パチンコは不確実な要素があり、面白かった。

それは、性能以上に、予想以上に、出玉があふれて、

店が赤字になるケースが多かったことだ。

釘師は何とか甘い機械を抑制しようと切磋琢磨した。

 

店が儲けすぎて、常連客が痛むと、

店側は客が飛ぶのを心配した。

イベント時には思い通りの出玉で、

客が勝って喜ぶのを見ると、嬉しかった。


勝った、負けたが、身近で、パチンコやパチスロの調整が

すぐに結果として現れて、面白く、楽しかった。

 

パチンコ店は大型化し、機械代金も上がり、

入替のサイクルも早まり、一部の客しか勝てないような

偏向した内容の機種ばかりになり、偏った射幸性のため、

とても大衆娯楽とは思えない高額投資の遊びになってしまった。

この業界はこれから、どうなるのだろう。

 

淘汰されて資本力のある大型店舗が残り、

勝ち残った店舗は、それなりに繫栄していくだろうと思う。

潜在的なファンはまだまだ多い。

 

でも、私はもう遊技場へ行くことはないと思う。

いま、辞めて思ったのは、毎日あんなにパチンコ・スロットを

打っていたのは、「仕事」だったからだ。

自身、「依存症」か、と思っていたが、「仕事」を辞めてから

興味がなくなった。

もう60を過ぎて、復帰もないだろう。

 

「さようなら」  ぱちんこ。





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