昔は、店舗付きの釘師とフリーの釘師がいた。
店長、マネージャーとして勤務し、調整業務も兼任する。
現在の正社員としての雇用形式と一緒だ。
フリーは、有期の契約方式で、1店舗から複数店舗まで
オーナーから直接依頼で受け持つことが多かった。
アルバイト的な感覚で、報酬も裏金(こづかい)として
要求する形もあった。
大阪、名古屋など大都市圏のパチンコ店に、
「釘師」「設定師」を使う比率が多かった。
不正防止のため、店舗営業の管理、金銭の管理、釘の管理を
わけていたからだ。(関東圏はよくわからない)
人気の釘師になると、担当店舗が5~6店舗以上に
なることも。一晩に弟子を連れて朝まで周回する。
といっても普段の調整は叩く数も少なく、釘帳をチェックして、
叩かない日もあり、平常営業では、数台から10台前後だ。
現在のような列設置で、一律にゲージ幅を合わさず、
個別の差し替えで終わらすことが多い。
報酬は、聞いた平均では、1台、千円。
250台あれば、25万円。
5店持てば、125万円。
弟子を連れて高級車で巡回する釘師もいた。
パチンコメーカーの社員が、バイトで調整する形もあった。
私もメーカー担当者からお誘いが、あったこともある。
思わぬ割数の変動で、初日から赤字が出て、
1日でお払い箱になった釘師もいたようだ。
しかし、そんな時代も昭和と平成の初めくらいで、
パチンコ台の計数がデータ化され、
職人的な感覚で釘をたたく必要もないことが、
経営者にだんだん周知され、「釘調整」は
そんな大仰な(大層な)ことでもなく、
「理論さえ解れば誰でもできる」ことが経営者側でも
認識されるに至り、フリーの「釘調整師」は
存在価値がなくなった。
今の世の中、
なんでも「カリスマ○○」って付けるけど、大半は
「はりぼて」だね。
まあ、なんでもそうだが、「本物」か「偽物」か、だ。
写真素材 pro.foto
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