木曜日

パクり


 ホール係が油断していると、よく「釘」をパクられた。

遊技台のガラスを開けて、玉が入りやすいように曲げられて

しまうことだ。一番手っ取り早いのは「ヘソ」の命釘を開け、

よく回しながら出玉も増えていくパターンだ。

何度かあった。

 

現金機の時代は遊技台の鍵はメーカー別ですべて違った。

ガラスのサイズも枠も違い、何度も全メーカー統一の提案も

されたが今も実現されていない。

 

平和、三共、その他有名どころの鍵は

大阪西成などでは普通に露店で売っていた。

こっそり開けるのは簡単だ。

 

従業員の台鍵紛失でよくあるのは、入替作業の時などの

遊技台上部の補給皿への置き忘れ。

私もよくあったが、腰のベルト通しにループをつけたまま帰宅。

すぐ、店舗に報告して謝った。

鍵の紛失は重大事だ。

 

今ではすべての遊技台の情報はコンピューターに集約され、

出玉の異常検知や、不正開錠、カメラの自動追尾など

セキュリティーは大きく向上している。

 

「ホール」も「世の中」も監視社会は確実に進行している。

人の目を盗んでも機械の目からは逃れられない。

 

個人は「恐怖」だが、社会は「安心」だ。



  


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