木曜日

ワーファリン


10年前に大動脈弁狭窄症のため人工弁の

置換手術をした。

それ以降、3か月に1回は血液検査をし、

血液をサラサラにするワーファリンという薬を

毎日5.5錠服用している。

10年間、5~6錠の間の処方なので

安定しているようだ。

3~4錠が一般的には多いようだが、

私は最初から効きが悪く、錠数は多いようだが、

毎日飲むものなので個数は気にならない。

 

人工弁は身体にとっては異物なので、

血液は凝固しようとする。

ワーファリンは、血液を固めるときに必要な

ビタミンKの働きを抑え、血栓(血液の塊)が

できないようにする薬だ。

 

ビタミンKを摂ると、ワーファリンの作用と

逆に働いてしまい、ワーファリンの作用が

弱まってしまう。

 

納豆には、ビタミンKが大量に含まれている。

納豆を食べるとビタミンKの働きが活発になり、

ワーファリンが効きにくく、今後、食べないようにと

薬剤師からの指導だった。

 

私の主治医は鷹揚な人で

「気にせず、たまには食してもよし」

「薬を1回分飲み忘れたと思えば問題なしだ」

 

だが、薬は服用すると3日後に作用するので、

3回連続の飲み忘れは危険だと注意を差された。

 

 

以前、70才上の高齢の患者が受診に来ないので

確認すると、数か月間ワーファリンを飲んでいなかったが、

血栓などは出来ず、健康を維持していたらしい。

高齢で血が薄く、体質的に大丈夫だったようだが、

それが継続できるかどうかは保証できないとの事。

 

薬を飲み忘れ、血栓で梗塞になる高齢者も多い。

 

旅客機事故で奇跡的に無人島に漂着して助かっても、

私は薬がなければ、血栓が、心臓か脳で詰まれば

終わってしまう。

 

「奇跡の生還劇」は、私の書棚にはない。




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