土曜日

賄い制度


私がいた会社では、平成の中頃くらいまでは、

社内では賄い制度が残っていた。

昔はパチンコ店の社員定着の一因として

「賄いの飯がうまいこと」が重要案件だった。

 

賄い係を社員として採用していた時期もあったし、

後半はパートで運営していた。

ヨシケイやコープで食材を配達してもらい、

それなりの栄養管理の上でメニューを決め、配膳していた。

田舎のホールでは2~3日に1回買い出しに行っていた。

 

今は各法人が社員の食事をどう捉えているのか、

他社のことはわからないが、私のいた会社ではある時期に

オーナーから経費削減として、賄い制度の廃止を告げられた。

 

その前より入寮者が減り、通勤者が多くなったこと、

また、従業者が若年化し、食事の好き嫌いが多く、

好んで賄い飯を食さなくなったことも理由になる。

 

入寮者も各自で食事を準備するようになった。

近隣で食材を買えれば良いが、大半の社員は

コンビニ弁当で好きなものばかり食べているようだ。

社員の健康管理の面や福利厚生を考えれば、

賄い制度は、私個人は必要だと思っていたが、現実は厳しい。

 

賄いのおばちゃんとの世間話。

社員とご飯を食べながらの雑談。

もう同じ屋根の下で同じ釜の飯を食うことが

なくなったのは寂しい限りだ。




写真素材 food.foto

0 件のコメント:

コメントを投稿

人気の投稿