金曜日

夏休み

 

小さいころは町の水路のような小さな川でも、

ウナギが取れ、メダカやフナや鯉もいた。

水は綺麗で夏にはひんやりして、川遊びは楽しかった。

水藻を足でかきまわすと、ちいさなタニシがいっぱいだ。

小2まではザリガニも小さく、ニホンザリガニだったが、

小3くらいから赤く大きなアメリカザリガニが登場してきた。

 

雨が降った後、土の水たまりにはアメンボがいて、

田んぼのあぜ道の小川には、

ヤゴやゲンゴロウ、おたまじゃくしがいた。

アマガエルやトノサマガエルが、大きな食用ガエルに

浸食されていったが、トンボやアゲハ蝶は優雅に飛び廻り、

とがった小枝の先には、モズの生贄のカエルが干されていた。

 

なかなか正体を見せないモグラの代役として、

オケラ(モグラコオロギ)を捕まえ、遊んだ。

 

ある時期から町の水路の上には暗渠がかかり、

土の道にはアスファルトがひかれ、

田んぼの肥溜めもなくなった。

 

町並みはあまり変わらなかったが、

生き物がいなくなった。

 

私には1歳を過ぎたばかりの孫が2人いるが、

彼らの世界には

私が見た生き物のほとんどが身近にはいない。

 

小さい子供の目線では、世界はどう見えるのだろう。

自然には回復力がある。

まだまだ、生き物は多様にいるだろう。

もう少し大きくなったら、出来るだけ自然には

触れさせてあげたい。




写真素材 pro.foto

0 件のコメント:

コメントを投稿

人気の投稿