弁護士を入れて裁判所に出頭し、司法上の争いまで経験するのは
一般的にはあまりないだろうね。私も50才になるまで、自身が
法廷に立ち、証言するなど夢にも思わなかった。
そもそも私はこの一家とは全くの他人だ。雇用された労働者だ。
肩書は「専務取締役」だったが、役員として登記されている
わけでもなく、名ばかりの肩書なのだ。役員報酬ではなく、
給与所得で申告しており、息子たちの肩書が上がるに合わせて
任命されていただけだ。
数年間にわたって親族間の争いに巻き込まれたことは今思うと
親兄弟間で分裂し、会社を分けた時点で辞めるべきだった。
次男は私が入社した時から、ずっと私に依存し、父親や兄との
折衝役に私を挟み、親兄弟と反目してきた。
「あんたがおらんかったら、弟は何もできん、あかんたれや」
「会社が分かれる羽目になったのは、あんたのせいや」
今は亡き会長(父)や長男から言われたことは忘れられない。
20年もお世話になった会社に誰にも連絡できず、この20年の
キャリアは無かったことになってしまったようだ。
寂しい限りだ。
写真素材 pro.foto
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