月曜日

オジサン(大人)


子どもの頃、近所の銭湯で水を投げて

遊んでいると、知らないオジサンから怒られた。

「他人に迷惑がかかるから、だめだよ」

 

中学生の時も同様、電車内で友人たちとふざけ

合っていると、マナーが悪いと注意された。

 

路上で喫煙していた高校時代には、

「未成年が偉そうに公然と喫煙するな」

「便所で隠れて喫いな」

 

当時は柔道をやっていたこともあり、私は体格も良く、

角刈りで、見た目の容貌も良くなかったと思うが、

作業服のオジサンに、はっきりとした口調で注意された。

 

兄が経営する喫茶店で仕事し出した20歳前後でも、

当時ヘルプに来ていたバーテンダーのオジサンから、

「君は経営者の身内だが、オーダーの注文口調や、客対応が

悪い。注意しなさい」と、お叱りを頂いたりもした。

 

昭和の時代は、オジサン(大人)に威厳が残っていたのだろう。

子どもたちも、そんなオジサン(大人)たちには一線を引き

甘んじて彼らの注意を受け入れていたように思う。

今から思うとすべて、ありがたい言葉だ。

 

ネットで調べると、

「おやじ狩り」という流行語は、1996年6月に、

千葉県船橋市で発生した少年(当時高校生)4人を含む

7人の犯人による強盗致傷事件を起点として広がった。

 

平成8年ごろからか。

子どもたちの反逆が始まった。

下手に路上で、電車内で、人に注意できない。

反論されるならまだしも、刃物を持ち歩く者には

ものは言えない。

 

オジサンたちが子供たちにビビってしまった。

中高校生は、体格は大人と変わらない。

刺し違える覚悟がないと、注意できない時代に

なってしまった。

 

総理大臣が国会で公然と嘘をつき、事実を改ざんし、

物事を平然と胡麻化していく。この事実は重い。

全てが繋がっていくのだ。

「おかしいこと」は「おかしい」と云えない時代に

なってしまった。

 

世の中を渡るには「覚悟」が必要だ。

それだけは年を経ても忘れずに生きていこうと思う。 




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金曜日

成人式


テレビのニュースで成人式の様子を映していた。

会場周辺で酒を持込み、待機する警察官と揉めている。

若者の傍若無人な行いを、相変わらず顔にモザイクを

かけて映していた。

信じられない。

若者が手を上げて殴り合っている映像が。

制止する警察官の胸ぐらを掴んでいる。

「暴行」であり、「公務執行妨害」だ。

 

法治国家であれば、子供であれ、大人であれ、

他人に手を出せば、暴行罪だ。

衆人環視の下で、目の前で、暴力をふるっている

のに警察官は取り押さえず、手錠もかけない。

「まあまあ」

「やめろ」

犯罪を犯しても咎められなければ、反省はない。

 

商売がら、何度も不良客とも揉めたが、お互いに

少しでも手を出して相手の体にあたれば、手を出した

方が負けだ。胸ぐらなんぞでも掴んでくれば、許さない。

警察を呼び、カメラ画像を提出し、暴行罪で訴える。

 

法律の適用が変わったのだろうか。

成人になったばかりの成年には、少々の暴力は

容認するのだろうか。

 

世の中の常識。大人の喧嘩。を、

こういう時は国家権力を使ってでも、子供には

教えなければならない。

 

大人を、世の中を、舐めさせたら駄目だ。




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つながり


年を取って、会社勤めもなくなり、行動範囲がだんだんと

狭くなってくると、他人とのかかわりや、距離が開いてくる。

 

もともと夫婦そろって人づきあいがあまりなく、ましてや

私のほうは、金銭が絡む業種のため、意図的に他人とは

警戒感を持って距離を取っていた時期も多く、生来の性格

もあって個人的に仲の良い友人も出来なかった。

 

今では家族だけが唯一の人との「つながり」だ。

 

困るのは、他人との会話が減ったことで、従来の口下手が

さらに滑舌が悪くなり、会話の転結がまとまらず、同じ話を

繰り返すような自覚がある。

 

妻のほうは朝から晩まで独り言で、まるで誰かと会話している

ように喋っている。彼女の韓国に住む母親も同様で、以前何度か

訪問した時には、方言の強い言葉で(私には理解できず)、

独白劇を繰り返していた。

ネットをみると統合失調症の症状でもあるが、遺伝的な

(習慣的な)事も大きいのだろう。

 

「そんなに喋っても疲れないの?」

「ぜんぜん」

 

私も真似て喋ってみるが、独りで何を話せばいいのか、難しい。

 

訓練することで、饒舌にもなるだろうが、

「口は禍の元」、「口から出まかせ」、「口八丁手八丁」と口から

発するトラブルも含め、SNSなどの映像や、ちょっとした小文が

大きな波紋を起こす場合もある。

 

「男は黙ってサッポロビール」

昭和40年代にコマーシャルで流行ったが、寡黙で、無駄口を

きかない男は、格好は良いが、扱いやすく、利用されやすい。

 

昭和・平成のブラック企業で長年過ごしてきた身としては、

「黙ってサッポロビール」を飲まされ続けて人生を費やして

来たようだ。

 

今は、「男は黙って発泡酒」。  せつないねぇ。




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