月曜日

閃輝暗点(せんきあんてん)


閃輝暗点は、ふとしたときに突然視野の中に

ギザギザ・キラキラとした光の波ができ、

次第に広がって暗くなり見えなくなるという現象。

長くても20分程度で消えていき、

症状が治まった後に片頭痛が起こる。

若いときほど回数が多く、年齢と共に回数が減って

いくことが多い。

ネットで検索すると上記の説明が一般的だ。

 

私は14才くらいから割と頻繁に

上記の症状が出だした。蛍光灯が切れかかったように

点滅し、視野の中央が暗くなって見えなくなることが

多かった。特に徹夜などして目が疲れているような

状態の時に出現する。テスト中にこの症状が出れば、

10分~20分くらいは集中できない。

視野の半分近くが見えなくなるので問題を読めなくなる。

 

現在の歳まで発症の回数の多少はあるが、

症状が途切れたことはない。

 

50年ちかく悩まされていることになる。

親や友人にはこのことは話したことはない。

 

若いころから何度か眼科医で診察、検査もしたが、

眼科医的な見地では問題はないと、複数の眼科医から

診断を頂いたが、そもそも「閃輝暗点」という病名も

20年前くらいまでは聞いたこともなかった。

 

10年前に心臓弁膜症の手術以降、ネットをみると

心臓疾患者にこの症状が多いようだが、

わたしも実感として、血管(毛細血管)の血流が悪いのでは

ないかと思っていたが、

脳の問題だと大学病院では診断された。

「てんかん」同様、脳波の乱れと関係があるようだ。

症状が多発するようなら薬で抑制もできると診断された。

 

大動脈弁の二尖弁同様(本来は三尖弁)、この「閃輝暗点」も

私の10代の心身の発達に影響が大きく、自分の身体に、

「違和感」を感じる「異邦感」は、隠していた「国籍」とともに、

より内向的に向いてしまい、自分をもっと世界に広げ、開放していく

ことが出来なかったと思う。




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土曜日


K市で大型店舗のリニューアルを担当していたころ

身体の調子がおかしかった。どうも胃部周辺が重たい。

たまに突き刺すような痛みもある。

 

店舗の道を挟んだ反対側に「餃子の王将」があった。

閉店後、役職者を連れてよく食べに行った。

夜中の0時ごろから、みな腹いっぱい食べた。

パチンコで勝った日などは「焼き肉」を散財した。

 

夜中にたらふく食べるので、胃が重い。

胃薬を飲みながら、「胃下垂では」と仮眠室で逆立ちする。

そうやって胡麻化していても、なかなか体調は改善されない。

それどころか、明け方近くに帰宅し、10時には出勤していたので

通常でも4~5時間しかない睡眠も、寝むれなくなった。

 

とにかく「痛い」「苦しい」「うなされる」ような、

状態が3日間ほど続き、ついに出社前に我慢できずに

スーツを着たまま、目についた病院に飛び込んだ。

 

エコーで見ると大きな胆石が見える。

「急性胆嚢炎」

その場で、緊急入院ということになった。


結果、胆石、胆のうを取り、退院まで2週間ほどかかった。

その会社には8年間在籍したが、その間健康診断は一度も受けず。

この顛末は「机がない」でも書いたが、会社も社員も当たり前のように

自らの命を「ぞんざい」に扱っていた。

「悪夢を見る」3日間で体重が5キロ落ちていた。

その1年後、この会社を辞めることになるが、

その会社の当時の社長は10年前に他界し、当時22店舗

あった店舗は令和の今、7店舗になっている。



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金曜日

誕生日


「本日は、当店店長の誕生日であります!」

「よって、今から1台ずつ、釘を開けていきます!」

 

店内では軍艦マーチが鳴り響き、当店主任が高らかに

宣言したものだから、順番に台鍵を開け、続いて右手に

ハンマー、左手に11.12のゲージ棒を持って、

慎重に淡々と叩いていく。


対象機種は「スーパーコンビ」だ。


店長の誕生日だからって、釘を開けることはないが、

要は「イベント」の一環として景気づけで

「開店〇周年記念」「この機種設置○○日記念」とか、

なんでも勝手に銘打って呼び込みマイクで

煽っていただけだ。

 

いっきにその島に客が集まって、

いっきにその列の売上が上がる。


客の目の前で叩くので、

「あ、ごめん。開けすぎた」と

言って閉め直すわけにはいかない。


11.04~11.08が通常のゲージ幅で、

11.12なら全台15時開店のゲージ幅なので、

予定割数は20割(200%)だ。

当然、赤字収支になる。

 

「しまった。開けすぎた!」

と内心で舌打ちするが、どうもしようもない。


「スーパーコンビ」は入賞しても回転体の入賞口は

/3の確率だったので、

(台の勾配を変え、実質1/5~1/6になっていた)

飛び込みが少々甘くなっても、外れも多く、

まだ扱いやすい。


当時も今も遊技客の前で調整をすることは

認められないが、「瞬間芸」なので、現行犯逮捕はない。

 

先ほどまで2、3千円に1回入るくらいなのに、

調整以降、千円に1,2回飛び込むので、客は熱くなる。

 

しかし、これは禁じ手なので、あまりやり過ぎると、

目の前で開けるまで客が打たなくのは、いうまでもない。




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