パチンコ店での営業部勤務の時は毎日、パチンコ・パチスロを
打っていた。京都の準大手のパチンコ店に勤務していたころは、
給与明細書と一緒に調査費として5万円の現金の支給もあり、
社長曰く、「暇があれば他店でパチンコしろ。いろいろな機種や
その店舗の雰囲気、出玉率を客の立場で勉強しなさい」と。
拘束時間も長く、休日も少ない。
もともとパチンコ好きでこの業界に入った人間ばかりだ。
調査と、かこつけて他店のホールで終日過ごす営業部員もいて、
そうなれば5万円の調査費などは、焼け石に水だ。
CR機種が出始めの頃の機種は、玉単価が2円近くあり、
1時間の打ち込みが、1分間100個×60分で6000個、
かける2円で12000円。
2時間、3時間、回せど回せど大当たりは来ないのも珍しくなく、
万札がどんどん吸い込まれていく。
ミイラ取りがミイラになる営業部員も多くいたが、社内では
特に問題提起されることもなく、去る者は追わずの無慈悲な
体質はどの会社でも似たようなものか。
ギャンブル産業は、ハマる、依存する、中毒になる多くの
ユーザーがいて成り立つ産業だ。
パチンコもカジノも、競馬も競輪も、負けが込む人たちが多ければ
多いほど儲かり、人の不幸で成立する。博打だ。
さて、認可が降りた大阪の「カジノ」の行く末はどうなるだろう。
気軽に行けるギャンブル場がいっぱいある日本で、わざわざ負ける
確率が高い「カジノ」に行く御仁は、そんなにいないだろう。
夢洲の未来はすでに明らかだ。地盤沈下の対策費、カジノ事業の
不振。何よりも近未来に必ず起きる東南海地震の影響。
誰も責任は取らず、「仕方ない」になるのかね。
いつまでも「お人よし」なら本当に殺される日も近い。
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